2025.1.20
今回のテーマは「幽霊はいるのか?」です。大学で「幽霊がいるかいないか」という問いを取り上げることに疑問を感じる方もいるかもしれません。しかし、基礎研究では、最初は非常識に思える事柄を信念を持って進めることこそが科学者の役割です。今回は、発表者が「幽霊がいる」「いない」という立場から、どのように説得力のある説明を行うかを学ぶことが目的です。
発表者は4名で、うち2名が「幽霊がいる」と考え、残りの2名は「幽霊は存在しない」と主張しました。どちらの立場にも興味深い論理があり、学生たちはそれぞれのオリジナルな視点を反映させた発表を行いました。
塾長からは、「幽霊がいるもいないも現代科学では証明は不可能、重要なのは『いる』『いない』のどちらの立場が現象をより説明しやすいかを考えること。これは理論物理学にも似ており、量子力学は目に見えない世界を扱うため、仮説を立ててもその検証方法がない場合がほとんど。だからこそ、理論が発表され、それが証明されることでノーベル賞につながる。」とアドバイスがありました。
ある塾生から「幽霊の研究は何の役に立つのか?」という質問がありました。この問いに対して、塾長は「みなさん、まだ20歳くらいですね、あと40年も生きると、いろんな不思議な体験をすることになります。特に、人と人との出会いは単なる偶然ではないと気づくでしょう」と。
城戸塾では、今後も想像力豊かな科学者を育成していきたいと考えています。
次回は2025年4月に行われる予定です。